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法務技官の戦場

元法務技官(矯正心理専門職)が仕事についてあれこれ語るブログ。

法務技官になるためには③~併願について~

採用試験 法務技官

 

平成29年度法務省専門職員(人間科学)採用試験の試験日程が発表されました。

 

法務省:法務省専門職員(人間科学)採用試験

 

平成29年度は,第1次試験が6月11日(日)にあるようです。

 

 

 

ちょっと今日は,心理職であることを踏まえて,併願について話そうと思います。

 

日本における心理職というのは,まだまだ数が少なく,厳しいのが現状です。

何が厳しいかというと,生活が厳しいということです。給料が安いのです(この話はまた後日します)。

 

したがって,心理系の学部や修士を出る学生が,心理系の仕事に就きたいと考えた時,公務員が選択肢に入ってきます。

心理系公務員は主として以下のものがあります。

 

①法務技官(心理)

②家裁調査官

③国家総合職(人間科学)

④地方上級心理職(東京都や県庁,政令市などの心理職)

⑤その他の心理職(スクールカウンセラーなど)

 

心理系公務員は,他の公務員試験と比べて,併願ができにくいです。数が少ないからですね。

他の公務員試験は,わりと科目がかぶっていて,法律や経済を勉強すれば多くの試験を併願できます。心理系公務員は,他の公務員試験と全く科目が違うので,ほとんど応用できません。私も,公務員試験の法律や経済はちんぷんかんぷんです。

だから,上に挙げたこれらの心理系公務員を併願していくことになると思います。

他の公務員試験なら,どれを受けるか試験日程を考えながら決めると思うのですが,そもそも心理系公務員が少ないので,私は上3つを全て受けました。

ただし,本命は法務技官だったので,主に法務技官に向けた勉強をして,後はそれほど勉強していません。

国家総合職の試験はやはりとても難しかったです。国家総合職を狙っている人は,それに向けた勉強をした方がいいでしょう。

家裁調査官は,専門は記述ばかりなんですね。これも,記述を書く練習をしておかないと,なかなかうまく書けません。

 

 

平成29年度の家裁調査官の日程も発表されています。

 

裁判所|採用試験日程

 

一次試験は5月14日(日),二次試験は6月10日(土)ですね。

法務省専門職員を受ける方は,2日連続となります。ちょっと大変かもしれませんが,頑張ってください。

 

 

そして,申し訳ないですが,地方上級の心理職とその他の心理系公務員は詳しくありません……。ただ,地方公務員の心理職はそもそも採用人数がかなり少なく,倍率は高くなる傾向にあるようです。

以前にもブログに書いたように,法務技官の採用試験は最終合格しても採用されると限らないので,なるべく多く併願して,できるだけ内定を維持するのがいいと思います。2月まで待って,結局採用されなかったら困りますよね。

 

 

なお,法務省専門職員は,矯正心理専門職(法務技官(心理)のこと),法務教官保護観察官の3つの中から受験できますが,どれか1つしか受けることができません。

法務教官は,心理系公務員の中に入っていることが多いのですが,実際の仕事内容は,心理の仕事とはかけ離れています。……というと語弊があるのかもしれませんが。法務教官は,心理系の学部を出た人ばかりではなく(むしろかなり少数),法務技官のように心理テストをすることもほとんどありません。

だから,心理職公務員という言葉のイメージのままに法務教官を受験するのではなく,慎重に判断する必要があると思います。

ちなみに,法務教官は,SST心理療法を用いたグループワークなどをやることはあります。また,面接もよくやります(心理における面接とはまた違ったものですが……)。心理系の知識を処遇に生かそうという動きもありますので,法務教官が心理と全く無関係ということはありません。最近では動機づけ面接を取り入れているところも増えています。

もし,ご質問があれば,法務教官の仕事内容も紹介したいと思います。

 

 

なお,家裁調査官についてですが,法務技官は家裁調査官の方とお会いする機会がかなりあります。

ケースカンファレンスの時によくお話します。

家裁調査官は,心理だけでなく,社会学や教育学でも受験ができ,法務技官より専門が広いですね。法学部出身の方や心理系学部出身の方が多い印象です。

家裁調査官の仕事も,心理に限ったものではありません。そもそも,少年事件と家事事件に分かれていて,家事になると法律の知識の方が重要になってくるでしょう。

家裁調査官の仕事を紹介する本やサイトもたくさんありますので,そちらを参照してください。

 

 

 

心理系の学部や学科,大学院を出る方は,心理を仕事にするか,どの心理職にしようか大変悩まれていると思います。

公務員試験に限っては,個人的には,なるべく多く受けた方がいいかなと思います。

たくさん情報を仕入れて,よく考えて,慎重に決めてください。